こんにちは!はまちゃん(@wakuwakukeigo)です。
平成23年3⽉11⽇に発⽣した東日本大震災と原発事故から、町の復興とまちづくりを主導するために組織された⼀般社団法⼈とみおかプラス。
とみおかプラスが活動する福島県富岡町は、6年間もすべての町民が町外への避難を余儀なくされました。
そんな富岡町で移住相談担当として働いている辺見さんに仕事感についてインタビューをしました。
被災地となった町の移住支援の最前線に迫っていきましょう。
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東京電力を志望し就活していた時に原発事故が起きた
富岡町と関わることになったキッカケを教えてください。
私は東京出身で大学では原子力の勉強をしていました。
第一志望の東京電力を目指し就職活動をしていた頃、東日本大震災と原発事故が起きたんです。
原発事故によって、その年の東京電力の採用募集はなくなりました。
その影響もあり、その頃から福島県の復興ボランティアに携わるようになりました。
ボランティア活動の中で、東京に避難してきた富岡町の子ども達の学習支援をすることになり、東京にいながら富岡町との繋がりができました。
東日本大震災と原発事故が将来を大きく変えることになったんですね。
はい。ボランティア活動を通して、富岡町の方々との繋がりが深まり、現地に行きたいという思いを強くしました。
そこから福島県に移住し、いくつかの町を転々として2021年からとみおかプラスで働いています。
お試し住宅の利用者に合わせたオーダーメイドの移住体験プログラム
とみおかプラスで取り組む仕事内容を教えてください。
移住相談担当として、移住相談会に出展したり、お試し住宅の管理運営を行っています。
参考 お試し住宅の詳細はこちら
お試し住宅の利用者には、移住体験プログラムを受けてもらっています。
学校見学や子どもの遊び場訪問、農業見学、先輩移住者との交流、さらには町外の温泉を紹介したりと、移住希望者の要望に合わせてオーダーメイドで町案内するので好評なんですよ。
移住体験プログラムおもしろそう!
ちなみに、どんな理由で富岡町に移住を考える人が多いんでしょう?
うーん・・・、何かしら富岡町に縁があって来る方や、純粋に町のことを気に入って来る方、仕事がきっかけで来る方など様々ですね。
あとは、相談会で会って話して興味を持ってもらったり。
悲しいけど、富岡町自体がそもそも知られていないんです。
だから候補に挙がるだけでも奇跡みたいな。笑
どの地域も移住促進してますしね。笑
そうなんですよ!
だから、移住体験プログラムなどで「またここに来たい」と思ってもらえるよう繋がりを作ることが大切だと思いますね。
富岡町に移住するにあたって、移住者が気をつけておいた方いいことってあるんですか?
ゴミ捨てぐらいかな?
基本的なルールを守ることは大事だと思います。
田舎だと、人が少ないからこそ浮いた行動をしていると目立つんですよね。
この前、庭の草刈りを放置していたら、見かねたご近所さんが草刈りをしてくれました。
「草刈りサボらないようにしなきゃ」と思いました。笑
お互いが気持ちよく暮らせるように心がけることは、どこでも大切ですよね。
仕事のやりがいと苦労
仕事のやりがいを感じるのはどんな時ですか?
お試し移住をした人に「富岡町ってこんないいところなんだね」って言われた時は、「よっしゃー!」ってなります。笑
後日「家が決まりました」などと連絡が来たりすると、人生の後押しをできたという充実感とやりがいを感じますね。
移住ってめちゃくちゃ大きい決断ですもんね。
そうなんですよ。
だからこそ、下手なことは言えないなって思ってます。
私はいつも「富岡は超いいところです!」とは言っていません。
「富岡はまだまだなところなんで」と、盛ったりせずに本当のところを伝えることを大切にしています。
富岡町だけをごり押しするのではなく、「その人にとってどこで暮らすのがいいのか」を考えてお話しています。
親身に相談に乗ってくれるのは、移住検討者は嬉しいでしょうね。
富岡町のどんなところに魅力を感じられる方が多いですか?
行く先々で対応してくれる人の良さを魅力に感じていただけることが多いです。
移住先として選ばれるための差別化って難しいんですよね。
どの地域でもそうかもしれませんが、出会った人の温かさをどれだけ感じてもらえるかが大切だったりします。
なので移住体験プログラムではこの点を心がけていますね。
働きやすい環境と仲の良さがとみおかプラスの自慢
とみおかプラスで働こうと思った理由を教えてください。
震災後、私は比較的早く福島へ移住したので、当時から福島へ移住を考える人からよく相談を受けていたんです。
その経験から人の世話をすることが好きなことに気づき、とみおかプラスの移住相談の仕事をやってみたいと思いました。
まさに移住相談の適任者!
あと、私は双極性障害とADHDの症状があり、仕事において苦手なことがあります。
当時の代表理事にそのことを相談したら、「他の局員にも周知するし辺見さんが働きやすい環境を整えるよ」と言ってくれたんです。
「こんなに親身になって配慮してくれる職場は他にない!」と思って、とみおかプラスで働く決め手となりました。
具体的にどんな配慮がありましたか?
私の仕事を他の人も見える状態にしてくれているので、周囲からリマインドをしてくれたり、苦手な経理や計画を立てる仕事を手伝ってくれています。
本っ当にありがたい!
働きやすい職場なのが伝わってきます。
とみおかプラスはまちづくり会社として、職員の働き心地の良さを向上させることが、まちづくりの第一歩として考えているので、職場環境は良いと思います。
私も見てのとおり金髪ですが、そのあたりも自由ですし。
実は今日は、仕事後に次長の家でみんなで鍋パです
スタッフ同士の仲がよくて最高やないですか!
女性は私一人だけなんで、そこだけが不満ですけどね。笑
まちづくりって編み物みたい
今後一緒に働く人へのメッセージをお願いします。
最近、まちづくりって編み物みたいだなと感じるんです。
まず、人がいる点を繋いで糸にして、編んで組み合わせていくような。
素敵な考え方ですね。
移住支援の仕事は、誰かの人生を預かる仕事だと思っています。
出会う人のことを考え想像力を働かせて対応することは大変ですが、みんなでまちを築き上げていくやりがいのある仕事です。
私と一緒に町を編んでいきましょう!
まとめ
辺見さんは人当たりもよく、富岡町のリアルを包み隠さず話してくれる素敵な女性でした。
移住相談担当の対応一つで、町のイメージが大きく左右されます。
そのため移住検討者の相談を親身になって受け止め、誠実に答えるようにされているそう。
辺見さんのお人柄で、もし富岡町に移住することにならなくてもたくさんの関係人口が増えていくでしょう。
とみおかプラスの紅一点、新たに町を築いていく辺見さんの活躍が楽しみです。
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