こんにちは!地方移住に地域再生に取り組むはまちゃん(@wakuwakukeigo)です。
地方創生に関わる人なら、「よそ者・若者・バカ者が地域を変える」と聞いたことがありますよね。
僕も地方移住する前は、真に受けて次のように思ってました。
地方移住者(よそ者)として、田舎の課題を解決するんだ!
勇んで田舎暮らしを始めたのが懐かしいです。笑
そして、地方移住して1年以上地域再生の現場で活動してきました。
今、僕は「よそ者・若者・ばか者」論を以下のように考えています。
地域を変えるのは、「よそ者・ばか者・若者」という考えに囚われ過ぎじゃないかな?
補助金目当てに、外部人材の獲得に投資し過ぎ。
はっきり言って「地元住民の真面目な30〜40代」こそ、田舎を変える力があるよ。
彼らが土壌を作ってくれてるからこそ、地方移住者が活躍できるんです。
— はまちゃん@島根No.1地方移住ブロガー (@wakuwakukeigo) October 9, 2019
補助金目当てに、外部人材の獲得に投資し過ぎ。
はっきり言って「地元住民の真面目な30〜40代」こそ、田舎を変える力があるよ。
彼らが土壌を作ってくれてるからこそ、地方移住者が活躍できるんです。
今日はこのツイートについて深掘りしていきましょう。
読み終える頃には、地域再生に必要なのはよそ者・若者・ばか者ではない理由がわかりますよ。
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地域再生・地方創生の主役!?『よそ者・若者・ばか者』が必要とされる理由
よそ者・若者・ばか者とは
地方創生の切り札としての呼び声も高い『よそ者・若者・ばか者』。
言葉の定義としてはこんな感じ。
- よそ者
→地方移住者。外部の視点で地域を俯瞰して見られる - 若者
→10代・20代の若い世代。若い発想力と思い切りの良さを持つ - ばか者
→常識に囚われず、周囲の反対に押し切って挑戦する
『よそ者・若者・ばか者』がどんな人か一言で言うと、固定概念を持たないスマートな人ですね。
地方がよそ者・若者・ばか者に求める役割
なぜこういった存在が、地方で求められているのでしょうか。
理由は単純で、地域にイノベーションを起こせる人財として期待されているからです。
イノベーションを起こすには、地域の魅力を発見し、事業アイデアに昇華させ、実践して形にしていくことが必要。
つまり、田舎はよそ者・若者・ばか者に対し、固定概念がなく、別の視点で地域を見て、魅力を発見できることを期待しているということです。
『よそ者・若者・ばか者・変わり者』と、どこか下に見ているような呼び方ですが、まるで超優秀な地方創生コンサルタントですよね。
田舎では、人口減少や地方都市の衰退などを目の当たりにして、ついつい外に『地元を救うヒーロー』を求めてしまいがち。
しかし、よそ者・若者・ばか者は、ヒーローでもなければ地域を救える天才でもありません。
それどころか、1人では地域イノベーションを一切起こせません。
地域再生や地方創生に、本当に必要なものは別にあります。
地域再生・地方創生に必要なものは?【よそ者・若者・ばか者じゃない】
地域再生・地方創生に必要なものはなんだと思いますか?
実はたった1つ。
必要なものは覚悟
結論から言いましょう。
地域再生に必要なのは覚悟。
官民含めた地元住民が、「地域を活性化させるんだ」という意志に火をつけることです!
“地方に必要なのは、「天才」ではなく「覚悟」である”という言葉は、木下斉さんの著書「凡人のための地域再生入門」にも登場します。
地方に必要なのは、「天才」ではなく「覚悟」である
成功した地地域の事例を見ると、どうしてもリーダーたちの能力の高さが目立ちます。「あんな人がいないから、うちの地域は成功しないんだ」という言い訳を聞くことも多いのですが、20年近くこの分野で仕事をしてきた経験から言えば、最初から天才的な能力を持っている人はごく稀です。(中略)
成功事例は、どうしても成功してからメディアに取り上げられることが多いので、よい部分しか見えないですが、挑戦の初期段階からプロセスを見ていけば、最初から天才だったわけではないのです。覚悟を決めて、失敗も重ねながら、学ぶことを諦めず、常に工夫をしながら前に進んでいくと、気づけばすごいレベルに達していたというケースは多くあります。
地方創生や地域活性化の成功事例などを見ていると、中心人物がIターン移住者ということもよくあります。
そんな時、
あんなすごい人が、うちの地域にも来てくれたらな…
と、ついつい思っちゃいますよね。
わかるよ!
スポーツでもなんでも、助っ人外国人やすごいプレーヤーがチームに欲しくなりますから。
でも、よそ者・若者・ばか者任せはもうやめよう。
地域住民=炭、よそ者・若者・ばか者=着火剤
『地域活性化の取り組み=火を付ける』とすると、それぞれの役割は以下のとおり。
- 炭=地元住民
- 着火剤=よそ者・若者・ばか者
- 火種=地域への思い
よそ者・若者・ばか者は、地域再生に確かに必要です。
しかし、地域を変えるのではなく、地元住民が灯した地域活性化の火を大きくするブースター機能としてね。
そもそも、地域に来て間もない地方移住者が「俺が地域を変えにきた!」なんて言ってきたら、違和感を感じませんか?
田舎に住んだことすらないのに、「田舎の課題や現状を何を知ってるんだ?」と問い正したくなりますよね。
なので、よそ者・若者・ばか者に、地域再生や地方創生の過剰な期待をしてしまっているならズレてます。
着火剤(よそ者・若者・ばか者)は、単体では燃えることができません。
自らが燃えやすい炭となり、火種を作るまでが地元住民の役割です。
火が灯った地域は面白いので、移住者が集まり、地域イノベーションという大火に変貌します。
はっきり言って、「よそ者・若者・ばか者」よりも「地元民・30〜40代・真面目な人」の方が、田舎を変える力があると思いません?
その土地で暮らし続けて得たキャリアに、地方移住者が叶うはずがありません。
自分たちの地元は、在住者と自治体が協力してアクションを起こしていきましょう。
地域再生に『よそ者・若者・ばか者』は絶対に必要なものではありませんから。
事実、『よそ者・若者・ばか者』がいなくても、地域活性化がうまくいく成功事例も増えてきました。
その一つ、岐阜県恵那市の事例は『交流人口が鍵!田舎の過疎地域で地方移住者を増やす8つの取り組み』で紹介しています。
まとめ:よそ者・若者・ばか者だけで地域再生はできない!必要なものは自ら火をつけること
よそ者・若者・ばか者は、地域を変える起爆剤になる可能性を持っています。
しかし、彼らを活かせるのは、自らが覚悟を持って地域再生に取り組んでいる地域のみです。
地域再生・地域活性化の本当の主役は誰か?
決して、よそ者・若者・ばか者ではありません。
地域に住む住民一人ひとりが主役です。
ここを勘違いしないでください。
地方創生や地域活性化に向けて、どんな取り組みが必要かは以下の記事をご覧ください。
そして、もう一つ。
行政は、補助金目当てに県外の若手の移住促進にばかり力を入れず、「地元住民の真面目な30〜40代」に投資を回してみてはどうでしょう?
何が言いたいのか端的に言うと「もっと地元に金使え」ってこと。
今、移住する人以上に、地元の若者が流出してしまってます。
だから「戻りたい、県外にいながら関わりたい」と思わせる愛着を持たせることが大事☝️
移住を増やすために意思ある大人に投資して、魅力ある町づくりをする。
急がば回れ
— はまちゃん@島根No.1地方移住ブロガー (@wakuwakukeigo) October 9, 2019
移住促進ばかりしてても、地方創生は無理ゲーですよ。
放っておいても移住者が集まってくる、そんな魅力的な町づくりへの投一歩を少しずつ歩みましょう。
【追伸】
地域おこし協力隊になりたい方へ
地域おこし協力隊になりたい人は、この感覚を忘れずに持ってください。
主役は地域おこし協力隊じゃなく、地域住民です。
地域活性化は、あなたがするんじゃない。
あなたが活躍できる土壌を築いてくれた先人と、地域住民、自治体に感謝しながら思いっきり活動しましょう。
▼地域おこし協力隊の合格方法
【追伸2】
田舎暮らし・地方移住で役立つオススメ本をご紹介します。これから地方移住する人はもちろん、田舎でクラス地元民もぜひ。 まさに教科書で、初めて田舎暮らしをする人のバイブル。
地方移住を失敗したくないなら、四の五の言わず読むべし! 農村集落の再生劇に手に汗握る!
フィクションだが、読んで地方移住したくなる人が続出した地方書店発ベストセラー。 人口減少や少子高齢化がどこか他人事になってない?
未来予測からリアルな田舎の姿が見えてきます。 ストーリーがあってわかりやすい。
地方移住者も必ず地域活性化の視点を持つべきです。 Audibleのなら書籍を聞くこともできます。 公務員として唯一、NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」に寺本さんの書籍。
島根県邑南町でなぜ食と農で0円起業ができたのか?
美味しくないパン屋に人が殺到する理由とは? 最近はあちらこちらで聞く、"関係人口"(観光以上定住未満)を世に知らしめた書籍。
県外にいながら、田舎や故郷の役に立ちたい人たちの救いとなった。 Kindle Unlimitedに登録すれば無料で読めるこの本もオススメ。
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