誰かの為に生きてこそ、人生には価値がある。
Life isn’t worth living, unless it is lived for someone else.
引用 アルベルト・アインシュタイン
こんにちは!元人事コンサルタントのはまちゃん(@wakuwakukeigo)です。
僕は前職ではコンサルティング会社で約4年間働いていました。
そんな僕が、会社で一番教えられた言葉を発表します!
ドゥルルルルルルルルルル・・・・・・・・・
ダンッ!
「自利利他(自利とは利他をいう)です!」
あなた
ブログのタイトルに書いてあるやんけ
「・・・君のような勘のいいガキは嫌いだよ」
真面目に書きます(笑)
僕の働いていた会社は非常に人材育成に力を入れており、仕事のイロハや考え方を新入社員研修で徹底的に叩き込まれました。
そして、仏教の教えである『自利利他』こそ仕事・商売の原点だと気づきました。
実際、成功者と呼ばれるような人は、ほとんどが自利利他の考え方を持っているように感じます。
少なくとも経営者の中ではかなり多い。
ただ、「”自利利他”や”利他の心”を大切にしろ」って言われても難しいですよね?
大切な考え方を学んでも、自分の腑に落ちていなければ全く意味がありません。
そこで、今日は仕事をする上で特に大切な考え方である自利利他の意味を、わかりやすく簡単に解説します。
僕は人事コンサルタント時代に、何百時間もの研修で自利利他を教えられ、さらにはコンサルタントとしてお客様に自利利他を教えていました。
新入社員や若手社員の方々には、研修を受けるつもりでじっくり今回の記事を読んでみてください。
なぜ、経営者が必死になって教えるのかがわかるはずですよ。
そして、読み終える頃には、あなたのビジネスマンとしてのレベルは1つ上がっていることでしょう。
- 自利利他・利他の心の意味を知りたい人
- コンサルタントとして一流のビジネスマンを目指す新入社員
- 人生の目的が見失いそうな人
- 自己チューと周りから言われる人
タップできる目次
自利利他とは仏教用語!?意味をわかりやすく解説しよう
“自利利他”とは、どういう意味なのでしょうか?
「自利(じり)とは利他(りた)をいう」と読み換えるとわかりやすいですかね。
つまり、自分の幸せ(自利)が他人の幸せ(利他)にもなっているという意味。
仏教の教えなので、語源をたどればブッダの『自利利他円満(じりりたえんまん)』という教えが語源ですね。
日本で教えを広げたのは比叡山を開いた最澄。
『「利他」のまっただ中に「自利」を覚知する』という言葉が語源でしょう。
もう少し詳しく話すと、最澄は以下のように自利利他の意味を説来ました。
頭の中の認識している(思い込みの)自分像ではなく、本物の自分の主体(無意識)は、自分の五体を含んだ回りの全てに尽くすこと中で喜びを得るものだ。
・・・・わかんねーよ!
婿太郎
はまちゃん
予想通りの反応ありがとうございます。笑
新入社員の頃、僕もよく意味がわかりませんでした(^^;)
今時の言葉でわかりやすく言うと、「昔からよく人に良いことをしたら自分に返ってくる」と、親や学校の先生に言われたことありませんか?
要はその考え方ですよ。
よく誤用されがちなことわざの『情けは人の為ならず』とも近いです。
「情けは人の為だけではなく、いずれ巡り巡って自分に恩恵が返ってくるのだから、誰にでも親切にせよ」という意味である。
引用 wikipedia
他の例でいうと、成功哲学として有名な近江商人の三方よしといえばわかりやすいでしょうか。
近江商人は、自利利他の精神でビジネスを成功させた例としてよく挙げられます。
三方よし「売り手よし、買い手よし、世間よし」
売り手の都合だけで商いをするのではなく、買い手が心の底から満足し、さらに商いを通じて地域社会の発展や福利の増進に貢献しなければならない。
引用 wikipedia
つまり、自利利他の意味を簡単にまとめると以下のようになります。
POINT
- 自利利他とは?=自利(自分の利益)とは利他(他人の利益)のために貢献すること。
- 利他の心とは?=自己の利益よりも、他者の利益を優先する考え方のこと。
「自利利他・利他の心」の意味を職場で教えられる理由は2つ
自利利他(自利とは利他をいう)という言葉は、新入社員や若手社員の頃に聞いたという人が多いのではないでしょうか?
例えば、会社の新入社員研修やリーダー研修、上司から仕事中に教えられたとか。
なぜ、わざわざ人材育成の中で教えられるのか。
答えは単純で、社会人としてそれだけ大切な考え方ということ。
しかし、研修を受けた人の中にはピンと来てない方も多いですよね。
でも、自利利他や利他の心って意味を聞いたら単純だし、なぜ何度もしつこく教えるんだ?
婿太郎
はまちゃん
2つの理由はあるんだよ。
理由①:経営者の考え方を身につけて成長させるため
僕は新卒でコンサルティング会社でしつこいぐらい自利利他について教え込まれました。
しかし、ビジネスの現場でなぜ『自利利他』や『利他の心』をしつこく教えられるのか、新入社員の頃はわかりませんでした。
自利利他の考え方を仕事で教えられる理由。
それは、若いうちから早く経営者と同じ視座に立つためだったと今では理解しています。
つまり、『経営者は自利利他や利他の心という考え方を持っている方が多い』ということですね。
コンサルタントは仕事上、経営者のパートナーとして同じ目線で会話ができなければ仕事になりません。
そのため、短期間で圧倒的な成長をさせるために、「利他の心」を理解させようと会社はしてくれていたんですね。
理由②:自利利他は意味がわかっても実践することが難しいから
自利利他は、簡単にいうと「他人のためになることをすることがあなたの幸せなんですよ」という意味。
意味を知って、ビジネス書を読んでる人からすると「なんだそんなことか。」と思うかもしれませんね。
その気持ちはわからなくもありません。
ぶっちゃけ仏教の教えや自己啓発本に書かれている仕事で重要な考え方は、どこかで聞いたことあるような言葉ばかりです。
しかし、そのような誰もが知るような言葉を聞き、「よし!普段から利他の心を持って行動しよう」と実践する人はほんの一握りでしょう。
人は20分後には42%も忘れますし、自利利他の心を聞いただけ・知っているだけでは何も変わりません。
エビングハウス忘却曲線
20分後には42%を忘却し、58%を保持していた。
1時間後には56%を忘却し、44%を保持していた。
1日後には74%を忘却し、26%を保持していた。
1週間後(7日間後)には77%を忘却し、23%を保持していた。
1ヶ月後(30日間後)には79%を忘却し、21%を保持していた。出典 [エビングハウスの忘却曲線:人間の記憶機能と復習の有効性]
だから、人材育成に力を入れる会社は繰り返し教え込もうとします。(僕の会社がそうでした)
そして、いち早く実践する習慣を身につけさせたかったんでしょうね。
自利利他の心の学びを実践に繋げるには計画が不可欠。
自利利他の心の意味がわかっただけだともったいないので、簡単なことでいいので行動に移してみてくださいね。
自利利他を仕事で実践するなんて無理!?【意味を勘違いしてるかも】
ここまで読んで、
- 自利利他や利他の心の意味はわかった!
- 自利利他を実践することが難しいこともわかった!
- 要は自分のことは置いといてお客様中心に考えろとか言うんでしょ?
- そんなん無理だしもうこの記事には用はない!
と思って、ページを閉じるのはまだ早いです!!
「利他の心」≠「お客様は神様」なんて、僕は言いませんから。
言葉のままの意味を理解すると利他の心の実践は難しすぎる
先ほど僕は、以下のように意味を説明しました。
- 自利利他とは?=自利(自分の利益)とは利他(他人の利益)のために貢献すること。
- 利他の心とは?=自己の利益よりも、他者の利益を優先する考え方のこと。
これだけ読めば、自己犠牲やボランティア精神を強制されているように感じる人もいるでしょう。
でも、単純に「常に他人のために行動しろ」ということではないんです。
てか、そんなん無理。
僕の持論ですが、人は自分が幸せになってそして周りを幸せにするんです。
だから、自利利他を実践するからと言って自分をないがしろにしなくていい。
レイモンド・チャンドラーのハードボイルド小説の探偵フィリップ・マーロウは「男はタフでなければ生きていけない。やさしくなければ生きていく資格がない」と言いました。
自分にゆとりがないと、他人に優しくなんてできませんよね?
「そんなことない!」と言うあなたには、一つ問いたい。
「腹が減って死にそうな時に、他の誰かにパンをあげられますか?」
まぁ、無理でしょ。
この前提がある上で、仏教の教え「自利利他」を実践するってどういうことでしょうか。
自利利他の意味を理解し仕事に活かすために、もう一段階深掘りをして考えた僕の解釈を述べます。
自利利他を実践することができない理由は『人間の本質』が原因
そもそも、なぜ仕事で自利利他を実践することが難しいのでしょうか?
僕自身、親や学校の先生から「他人のためになることをしなさい」とよく言われて生きてきました。
しかし、この記事を書いている今でも、自利利他という考えを実践できているかというと、
全然自信がないです。
このことを理解するために、以下の『人間の本質テスト』を受けてみてください。
ここまで記事を読んだ勉強熱心なあなたなので、人間の本質テストが終わるまでは記事の先を読まないようにしてください。
〜〜テストここから〜〜
- 写真もしくはスマホに入っている写真から、あなたが映った集合写真を探してください。(学生時代のクラスの集合写真とかが最高です)
- その写真を見てください。
- 10秒ほど見終わったら完了です。
〜〜テストここまで〜〜
・・・ちゃんと写真を見ましたか?
それでは、ここで質問です。
あなたは、写真を見た時最初にどこを見ましたか?
おそらく、世の中の99%の人は、最初に「自分を探した」と思います!!
要するに、人間は自分に関心があって、自分勝手で自己中心的ってこと。笑
これが人間の本質です。
はまちゃん
僕と同じB型の自己中心のみなさーん!やりました!僕たちだけじゃない見たいです!(笑)
自利利他の意味で考えると、「他人のために行動ことがあとで自分の利益となって返ってくる(見返り)をどこかで期待している」ということでしょうかね。
しかし、自己中心であることが悪いわけではなく当然のこと。
ただ、いわゆる成功者と呼ばれる方たちは、見返りなどを考えずに、裏表なく人のために尽くせる人なんですよね。
ここに、利他の心を実践するヒントが隠れています。
成功者や経営者が利他の心を持ち仕事で自利利他を実践できるたった一つの理由
なぜ、成功者や経営者が仕事をする上で自利利他を実践できるのでしょうか?
その理由は、たった一つ。
といったように、自分という存在の範囲が拡がっているからです。
以下の図は、若手会社員と経営者の考え方の違いを表しています。
右上に行けば行くほど幸せになるという理解で間違いありません。
おわかりのとおり、自利から利他を実践できる成功者は、視座が高く普通の人とは違う景色を見ていますよね?
自利利他は以下のように段階があります。
- 自分:自分のことだけ考えて行動する
- 家族:親孝行など家族の幸せを考え行動する
- 職場仲間:情報共育(良いものは周囲に共有する)など周囲と協力し切磋琢磨する
- 社会:社会の成長発展に貢献し、幸福を創造する
- 将来世代:未来の希望である子どもやその先の世代を見据えた取り組みをする
- 地球:母なる大地である地球環境に配慮した取り組みをする
本質は変わらず、人間は自分のために行動します。
しかし経営者は、「自分ごとのように他者や社会のために行動する」というような感覚なのだと、多くの経営者と出会う中で目の当たりにしてきました。
この差を埋めたくて、仕事の中で自利利他の心を教えられるんです。
特に経営者相手の仕事を若いうちからする仕事(コンサルタントなど)は、考え方にギャップがあると仕事が勤まりません。
『人生の目的は何か?」
そう尋ねられたら幸せになるためと答えるでしょう。
それは間違いありません。
しかし、「その幸せとはどこまでの視座(範囲)のことを言っているのか?」と自利利他・利他の心という考え方を学ぶと気づかされます。
人生の目的は、幸せになること。
そしてその幸せの範囲をどこまで広げられたか。
この考え方こそが大切だから、会社でも教育されるのです。
視座が低いままだと、物事の判断基準が損得感情のみになってしまい良い仕事ができるはずがありません。
だからこそ、仕事の中では自利利他の心を以下のように捉えてみましょう。
う~ん、利他の心を持って仕事をができるようになるのはいつになることやら。
婿太郎
はまちゃん
人間は自分勝手だしなかなか難しいよね。でも「自利利他を実践してみよう」と思うことから始めてみたいですね
“自利利他”はビジネス成功の教えとしても有名!代表は京セラ経営者の稲盛和夫さん
ちなみに、「自利利他」という言葉を日本で一番使っているのは、おそらく稲盛和夫さんでしょう。
「経営の神様」と称される松下電器(現パナソニック)の松下幸之助さんと並び、全世界から注目されている京セラ創業者の稲盛和夫さん。
稲盛氏は数多くの書籍を出版されていますが、経営者の教科書とも言える大ベストセラーの「生き方」をはじめ、数々の書籍で「利他の心で経営する」という独自の信念を語られています。
稲盛和夫さんは利他の心について、このように述べています。
- 「欲、すなわち私心を抑えることは、利他の心に近づくことです。この自分よりも他者の利を優先する心は、人間の備えたすべての徳のうちで特上、最善のものであると私は思っています」
- 「自分だけではいいのではなく、自分を犠牲にしても他人を助けよう。」
このような利他の心を持つことが、成功者が成功者と言われる所以なのでしょう。
稲盛和夫さんの哲学(フィロソフィー)を学ぶのは、自利利他の心を身につけ成功するための第一歩ですよ。
ビジネスマンで稲盛和夫さんの考え方を学んだことがない人は、ぜひ一度手にとってみることをオススメします。
良い仕事ができるようになるはず。
まとめ:自利ではなく利他の心を持てるように意味を正しく理解し仕事で実践しよう
- 自利利他とは?=自利(自分の利益)とは利他(他人の利益)のために貢献すること。
- 利他の心とは?=自己の利益よりも、他者の利益を優先する考え方のこと。
- 自利利他は実践することが難しいため、実践に繋げる計画作りをしよう。
- 集合写真を見た時に真っ先に自分を探すように、人は本来自己中心的で自分勝手である。
- 人生の目的は、自分の幸せの範囲を広げること。
- 自利利他を実践する上で、自分への見返りを期待してするのではなく、誰かのためにすることを自分事と考えられるように心を高めていこう。
最澄しかり、アインシュタインしかり、稲盛和夫しかり、先人の言葉は本当にためになるものばかり。
わざわざ後世に残してくれているのですから、感心するだけでなくぜひ教えを仕事の中で実践するビジネスマンでありたいものですね。
また、自利利他お考え方は地方創生においても重要です。
地域課題に全く無関心な人は、視座がまだまだ低いのかもしれません。
まずは、自分が豊かになり周りの人のことや地域、将来世代(子ども)を考えられる大人になっていきましょう。
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